こんにちは!
今回はここ最近サッカー少年少女を見守る周囲の大人たちに対して色々思うようなシーンが多くあったので…、『サッカーにおける上達とは何か?』ということについて書きたいと思います。
技術(テクニック)が上達するとは
サッカーが上達するということを考える前提として、『サッカー選手』を構成する要素について整理したいと思います。(いつもながら論理的になってしまいそうですが…)
- 技術(テクニック)
- 身体能力(主にエネルギー生産系と神経系に分けれる)
- メンタル(感情、スタンス、考え方)
- インテリジェンス(サッカー理解、戦術理解)
言葉や表現が難しいのですが、おおよそ指導者の皆さんが考える項目としてはこれらがあるのではないかと考えています。
見ていただければ分かる通り、ボールを扱う技術だけがサッカー選手ではないということが前提としてあります。
つまりサッカー選手の上達(≒成長)とは、ボールを扱う技術だけではないということが分かるかと思います。(偉そうな言い方になってしまいすみません…)
認知・決断が伴う
サッカーのプレーは認知して決断して実行する。
ピッチの中で起きている問題を認知し、それを解決するための選択肢と方法を瞬時に決断して、それを実行する。この繰り返しを選手は行います。
ボールを扱う実行の部分には必ず認知と決断を伴います。転がってきたボールを何も考えずにただ蹴ってしまうようなノージャッチのプレーは、サッカー選手のプレーではないと言えるかなと思います。
そのためサッカーにおける技術(テクニック)とは、認知とセットになっているわけであり、正しいプレーの実行とは、その瞬間の状況(エリア、自分の状態、相手の状態、味方の状態、時間帯)によって変化します。
選手の技術練習で起こりがちなこと
最近書籍やSNSなどで様々な情報が出ており、いろんな考え方を発信されている方がたくさんいらっしゃいます。ここに書く僕の考えとは違う方達を否定するわけではなく、あくまで僕の考えということでここで発信させてもらいます。
「技術を上げる」ということを考えると日本ではまだ相手のいなかったり、少ない状況でコーンドリブルやシュート練習、1vs1などを思い浮かべる人が多いのかなと思います。
4種年代の選手の保護者、また指導者も然りかな。そのことを分かってはいるものの、練習内容がそのようになってしまっていることも起きてしまっているのではないのかなとも思います。(僕自身もそのようなことにならないように気をつけないといけないと常々思っております…)
技術とはサッカーのゲームの中で発揮されるものでありながら、そのプレーの目的を果たすための手段であると考えています。そのため、技術があることと、サッカーが上手なことは必ずしもイコールではないということです。
ボール扱いは上手いけれど
最近のある4種の低学年の選手を見ていた時に、その選手は相手がいないドリブルやシュートの練習だとスピードを上げても両足でボールを比較的思い通りに操作できるのですが、相手がついた対人のTRになると、相手の認知やスペースの認知ができていないので、相手がいる方に進んでぶつかって失ってしまったり、わざわざ相手がいる方へターンして進もうとしたりとエラーが目立つということがありました。
もちろん各年代によって、認知できるものの数は限られてきますし、そこには個人差もあります。
ここで何が言いたいのかというと、ボール操作だけで認知が伴っていないとやはりサッカーのゲームの中では、俗いう良いプレーはしにくいということだと思います。(良いプレーの解釈についてはまた今度!)
認知しているだけではまだ足りない…
認知・決断・実行のプロセスと最初に言ったように、認知だけつまり「観えている(見ている)」だけでは、サッカーでうまくプレーできているとは言えないです。
認知のあとにくる決断がどうであるのかという部分もとても重要です。
サッカーのゲームの中で良い決断ができる選手になるためには、日々の練習から選手自身が自分のプレーについて、サッカーというスポーツについて考えているのかが重要であると思います。上達する選手は自己フィードバックを常にし続けることができる選手だと僕の中で一つの基準をもっています。
そしてそのような選手にしていくために、日々僕ら指導者が行うTRの中にその上達がなされるようなプランニングが成されているかどうか。ということになってきます。
最後に
この記事の表題である「サッカーにおける上達」とは、この認知・決断・実行のプロセスをよりレベルアップさせていくことが主になると考えます。(当然これだけではありません!)
サッカーとはシンプルなスポーツなのですが、簡単ではなく、複雑であり、カオスであり、それでいて単純なところもある、本当にとても興味深いスポーツです!
僕の接している4種の年代ではまず大大前提にサッカーって楽しいと思ってもらいたいのと、よりその面白さを感じて欲しいなと考えています。
ここで綺麗事を書くことは簡単なのですが、現実の指導現場ではそんなうまく綺麗にはいかないこともここで付け加えて起きたいと思います…笑
最後にひとつ言いたいのは、子供達の可能性は大人が考える以上に無限であり、周りで接する大人たちは常にそれぞれの立場で、たくさんの視点とこの先の長い将来を見据えた広い視野で子供達に接していってほしいなと思います。
僕自身も日々勉強と研鑽し、精進してまいります。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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