こんにちは。
サッカー関連本をご紹介したいと思います。
裸のJリーガー
知られざるセカンドキャリアの光と影
大泉実成
ZANZEN カンゼン
帯には『Jリーガーに夢はあるのか?』
サッカーに関わるものとしてはすごく強烈でキャッチーな表現なのですが、まぁその通りだなと言わざるおえないところも…
サッカー界の一般人はおそらく知らないであろう裏の部分に迫る一冊であり、J3に所属する現役選手からセカンドキャリアでサッカーコーチ、サッカー解説、Jクラブ強化部長、JクラブGM、そして元祖天才選手への取材から成る一冊です。
サッカー界に関わるものとしての目線から感じたことをまとめました。
職業サッカーコーチ
まず第一声として、やはりみんなそうだよな…と共感しまくりの内容でした。
自分の子供がサッカークラブに通っている保護者の人に読んでもらいたいかと聞かれれば、うーんと考えてしまう自分がいるのですが、
サッカーコーチの大変さと過酷さと日々どれだけのことを考えて選手たちの指導にあたっているのかは知ってほしい部分ではあるのかなとも思いました。
同じ指導者として(おこがましいですが…)のみなさんの考えが知れて面白く勉強になった部分ももちろんありました。
サッカーコーチという職業は、皆さんが思っているよりもすごく過酷であり、皆さんが思っているよりも指導者の方々は選手第一で動いているということは分かって欲しい!とささやかに思っています。
パイオニアは陽の目を見ない
「これから30年〜40年、サッカーに関わるやつらはパイオニアだから」
本書の中で紹介されたJクラブ強化部長の西村卓朗氏とプロサッカー選手会の平野孝氏との会話の中で出てきた一文です。
イングランドではプロサッカー選手に、社会保障もついているみたいです。
岡崎慎司選手が所属し2015-16シーズンにプレミアリーグ優勝果たした「レスター・シティFC」は1884年にクラブが創設されました。
プレミアを制した時はなんと、クラブ創設132年目の快挙でした!
Jリーグが開幕して25年が過ぎましたが、世界と比べて日本サッカーの歴史は本当にまだまだなのです。
プロサッカー選手という職業と職業サッカーコーチも含めた今の日本サッカー界を支える職業のそれぞれが、現在よりも社会的にも地位的にも金銭的にも世間に受け入れられるには時間がかかると僕も感じています。
今のサッカーに関わる人たちが生きている間に、この本に出てきている日本サッカー界の様々な問題が解決し、目に見えた大きな変革が起きることは無いのかもしれません。
ただ今の日本サッカーがあるのは間違い無く、これまでの先人の方達が(それこそパイオニア)、「日本サッカーのために!」と行動してくれた上に成り立っています。
そのことを考えると、今現場で日々奮闘しているサッカー関係者の方々の良くしていこうという想いが、将来の子供たちのサッカー環境を変える一旦となってくれればと思います。
サッカー(スポーツ)の可能性
それにしても問題は山積みであり、世界のサッカー競技レベルや選手育成、Jクラブの財政、グラスルーツの普及などと全ての部分で追いつき、追い越すには50年以上かかるなと思っています…
ただ暗い内容で終わりたくないので、無理やり明るい方に持っていきます。(笑)
この本で紹介されるようなサッカー界の現状を少しでも改善していこうと、様々なところでサッカーの素晴らしさをそれを知らない人々に伝えるグラスルーツレベルの活動(少年サッカーなどを含め)がされています。
Jリーグのクラブも毎週のゲームへの集客を通して、何とかファン・サポーター、サッカーファミリーを増やそうと尽力しています。
サッカーは素晴らしく、感動や興奮を僕らに与えてくれる。
サッカーの話題があれば人ごとではなく、どこか気になってしまうというような生活の一部に、日本人の文化に、サッカーをしたいと考えています。
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